4日はよく本を読んだ1日だった。『シン・エヴァンゲリオン論』(藤田直哉)と『ガールズ・メディア・スタディーズ』(田中東子編)を読んだ。『シン論』は同年代記事と庵野実写パートのまとめのところ意外はあまり読んでもしかたなかった。神道と仏教を近代以後の研究を出さずに概念としてだすのは意味がないし、日本のアニメをそれで説明するのは当たり前だが、不可能だろう。それに対して、『ガールズ・メディア・スタディーズ』(田中東子編)は本当によかった。参考文献をQRコードにしているのがまずよかった。ただ、リンク先のPDFは版元ドットコムや出版社のリンクを貼っておいてもらえると、さらに学習の役に立っただろう。いろいろ権利や風習の問題のためにできないのかもしれないが。
『ガールズ・メディア・スタディーズ』は、メディア研究を資料調査と解題でわかりやすくまとめていて、社会調査のパートでは先行世代の失敗の原因をふまえて、あるべき姿をきちんと示している。『ガールズ・メディア・スタディーズ』は題名から女性のためのものに思えるかもしれないが、対象は特に関係なく、メディア研究全般に関心がある人が読むべき一冊だ。日本語のメディア研究の教科書では、ジェンダー研究の紹介が少なすぎる。それに対して、ジェンダーに関係する意識が社会全体で高まっている昨今、こうした素晴らしい教科書は外すことはできないことだろう。
5日はまっとうに労働ができた。休憩の合間合間で『哲学の女王たち』を読み進め、大変勉強になる。あと30年後、日本では哲学科は滅んでいるかもしれないが、海外では女性哲学者の研究が一般的になっている気がするのを感じさせる一冊だった。
買い物などして休んでから、夜の残りは研究。版の差分をうまくとる方法を検討して実施。差分の段落だけみてみて、何を書き足したのか改めて検討。