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佐藤正尚 南礀中題

ゲハルト・ヒリター展感想

2022年6月25日にゲハルト・リヒター展に行った。

リヒターはコレクション展で見たことがあったかもしれないが、視覚効果を重視した作品が並んでいると壮観だった。スキージはドリッピングなどの技法の更新というより、描くことと画面を削ることを同時に起こすような、劣化の技法である点が興味ぶかい。とにかく技術力が高い。

ビルケナウはなかなか興味深いアプローチだったが、最後に展示されていた90年から00年にかけてのプリントされたフィルムに絵の具をぬっていた作品と同じで、覚えられなさについての考古学を表現していた。

ところで、東京都近代美術館の常設展は本当にレベルが高い。とくに福田美蘭の作品をたぶん初めて本物をみて本当に感心した。ユーモアとアイロニーが見事に合わさっていたし、オリジナリティや同一性が何によって構成されているのかについての真摯な問いにもなっていた。