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米原将磨

入关学について

中国でのヤフコメ民みたいな人がチャットして政治談義すること”键政(ジェンシャン)”という。過激になっていくと、”键盘侠(ジャンパンシァ)”になる。键盘侠には、理工系が多く、键盘侠の中でも、こうした理工系の人々は”工人党(ゴンレンダン)”と呼ばれている。

こうした人たちに特徴的なのは、人文知を軽視し、歴史・政治について独自の体系を信じている。それが、2019年頃から流行した”入关学(ルガンシュエ)”だ。入关学は以下のような歴史観に従っている。

14世紀から17世紀に存在した中国の王朝「明」を米国にたとえられ、その後成立した「清」が現在の中国になぞらえられている。米国を代表とする資本主義体制の西側諸国は、多くの矛盾を抱えている。明は滅んでいき、清は新しい世界秩序を立ち上げたように、清たる中国が明たるアメリカの覇権を打破する、といった発展史観に引き継がれる。